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あいおいニッセイ同和損保

【高齢者の事故を未然に防ぐ】免許返納のタイミングと判断するポイント

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    高齢者の運転免許返納のタイミングは、利便性や本人の意思など複数の視点を組み合わせて判断が必要となる、難しい問題です。

    そこで今回は、判断のポイントをはじめ、家族のサポートや免許返納後の生活支援制度をご紹介。本人だけではなく、家族や身近な人にとっても安心なカーライフを実現しましょう。

     

    高齢ドライバーの安全を守るためにできること

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    高齢ドライバーによる事故が社会問題に

    近年、高齢ドライバーが関与する重大事故が相次いで報道され、社会的な関心が高まっています。認知機能や身体能力の低下により、ブレーキとアクセルの踏み間違い、判断ミスによる衝突などが増加傾向にあります。

     

    実際に、20才以上で原付やそれ以上の車両を運転する方について、年令層別の免許保有者10万人当たりの交通事故件数を見てみると、最多は運転に不慣れだと思われる20〜24才ですが、それ以降は85才以上、次いで80〜84才の順となっています。

    出典:『令和6年中の交通事故の発生状況』(警察庁交通局)

    年令層

    件数(免許保有者10万人あたり)

    20-24才 551.0件
    85才以上 496.1件
    80-84才 416.3件
    25-29才 399.9件
    75-79才 358.0件

     

    ※多い順に5番目の年令層まで表示

     

    こうした現状を踏まえ、高齢のドライバーやそのご家族の間では、「免許をいつ返納するか」が重要な検討課題となっています。

     

    運転能力の低下は「ゆるやかに、確実に」進行する

    高齢になると、注意力、判断力、視力、反射神経などが徐々に低下していきます。しかし、この変化をご本人が自覚することは難しく、「今まで大丈夫だったからこれからも大丈夫」と過信してしまうケースが少なくありません。

     

    事故を未然に防ぐためには、早い段階からご家族や周囲の方が運転状況に目を配り、適切なサポートを考えることが大切です。

     

    免許返納はいつがベスト?判断のポイントを解説

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    返納の目安は“年令”だけでは判断できない

    2024年、免許の自主返納件数は42万件超と発表されました。そのうち、75才以上の返納が全体の約6割を占めており、75才が1つの目安と考えられますが、実際の運転能力には個人差が非常に大きく、年令だけで一律に判断することはできません。

    出典:自主返納件数の都道府県別・月別の推移(令和6年)

     

    「信号の見落としが増えた」「駐車時に車をぶつけることが増えた」「カーナビの指示に従えない」など、日常の運転行動に現れる兆候を見逃さないことが重要で、本人任せにせず、周囲の家族が気づいて伝えてあげることも大切です。

    定期的な「運転チェック」と医師の意見を活用

    運転適性検査や認知機能検査の受検は、運転能力を客観的に把握するのに非常に有効な手段です。また、かかりつけ医に相談し、医学的な見地から意見をもらうことで、より客観的な判断が可能になります。

     

    近年は、簡単な自己チェックリストや自治体による高齢者向けの運転講習も充実しています。「運転に少しでも不安がある」と感じたら、やれることから始めてみると良いでしょう。

    ご本人とご家族が納得する話し合いのコツ

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    押し付けではなく“尊重”から始める対話を

    高齢者にとっては、免許を手放すことが、自分らしい暮らしの終わりや行動の自由を失うことのように感じられることもあります。そのため、頭ごなしに「運転をやめて」と伝えるのではなく、まずはご本人の気持ちや不安にじっくり耳を傾けることが大切です。

     

    「この間の運転で少し気になることがあったんだけど」といった形で、共感を示しながら具体的に状況を伝えることが、前向きな話し合いにつながります。

    ご家族がサポートできる代替手段を提案

    「免許返納=生活が不便になる」という不安を解消するためには、移動手段の代替案を具体的に提案することが非常に有効です。タクシーやバスの利用、ご家族による送迎、買い物代行サービスなど、具体的な選択肢を複数提示することで、ご本人も前向きに検討しやすくなります。

     

    また、近年は自治体による高齢者向けサポート(買い物支援や交通費補助など)も増えているため、お住まいの地域の制度を事前に調べて紹介するのも効果的です。

    運転の安全性を確認できるテレマティクス自動車保険

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    運転傾向を“見える化”できる新しい保険

    あいおいニッセイ同和損保の「テレマティクス自動車保険」では、車に取り付けた車載器やドライブレコーダーなどから取得した走行データをもとに、安全運転スコアを算出。スマートフォンのアプリを通じて、危険運転をしてしまった場所やその内容を詳しく把握したり、具体的なアドバイスを見ることができます。

     

    運転ごとにスコアが表示されるので、「できていると思っていたけど危険運転になってしまっていた運転のクセ」や、「これまでできていたのにできなくなってきたこと」などを客観的に見ることができ、免許返納を判断する上での貴重な材料にもなりえます。

    安全運転スコアを家族で共有して早めの対策へ

    「見守りサービス」を活用することで、ご家族もアプリ上で運転記録を見ることができます。「見守り者」にご家族を登録すると、以下のようなサポートを受けることが可能です。

     

    ①万が一の事故時、安否や対応結果を見守り者にメール連絡

    運転診断結果をレポートとして毎月提供

     

    特に、運転診断結果のレポートを見ながら「このスコアが下がってきたら、免許の継続についてもう一度話し合ってみよう」など、事前に指標を設けておくと、感情的な衝突を避け、スムーズな話し合いを進めることができるでしょう。

     

    ▼当社が提供するテレマティクス自動車保険の詳細はこちら

    安全運転を進化させる保険「テレマティクス自動車保険」

    免許返納も選択肢に

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    「運転しない」選択がもたらす安心

    免許返納は、「運転をやめる」ことにとどまらず、ご家族の安心や、社会全体への思いやりを形にする前向きな決断です。もし重大な事故が起きてしまえば、ご本人だけでなく、ご家族や相手の方など、多くの人の人生に深刻な影響を与えてしまうおそれがあるからです。

    返納後の生活支援制度を活用して充実した生活を

    多くの自治体では、免許返納者に向けたさまざまなサポート(バス無料券、タクシー割引、見守り登録など)が用意されています。

     

    免許を返納した後の生活が「不自由」ではなく「安全で快適」な生活へと移行できるよう、事前に利用可能な制度を調べておくことで、ご本人も前向きに決断しやすくなるはずです。

    ご家族の対話とデータ活用で、事故のない未来へ

    免許返納は、「運転能力の限界」を示すものではなく、「ご家族と地域の安心を守るための、賢明な選択肢」です。

     

    客観的なデータ、専門家の意見、利用できる制度、そしてご家族の丁寧な対話という4つの視点から判断することで、納得のいく決断につなげられるでしょう。

     

    また、あいおいニッセイ同和損保のテレマティクス自動車保険は、事故対応にも走行データを活用します。自力走行が不可能だと思われる程度の強い衝撃を感知した場合は、事故の状況を把握したうえでサポートセンターから安否確認コールを発信します。大切なご家族の万が一の事故時にも、頼もしい存在としていただけることでしょう。

     

    免許返納を迎えるその日まで、安全安心なカーライフを送るために、あいおいニッセイ同和損保のテレマティクス自動車保険がサポートいたします。

     

    (2025年12月承認)GB25-300545

     

    この記事を書いた人
    あいおいニッセイ同和損保
    個人・法人向けにテレマティクス自動車をはじめとしたさまざまな保険や生活の安全にかかわる情報、企業のリスクマネジメントノウハウを提供しています。