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あいおいニッセイ同和損保

事故を起こすと保険料はいくら上がる?等級の仕組み、事故の種類を解説

  • 自動車・安全運転

pixta_95923018_M事故で自動車保険を利用すると、次年度の保険料が高くなります。そのため、保険を使うべきか悩む人もいるのではないでしょうか。  

本記事では、事故によって保険料がいくら上がるのか、また保険を使うかどうかの考え方を解説します。参考にしてください。

自動車保険の等級制度とは?

自動車保険では、1台だけ、あるいは数台の車を個人や家庭で契約するような場合、車の使い方や事故の有無に応じて保険料が変わる「等級制度」という仕組みが設けられています。ここでは、その等級制度について解説します。

等級制度の意味

等級制度とは、自動車保険の利用状況に応じて、翌年の保険料が割引または割増される仕組みです。事故などで保険を使わなかった人は等級が上がり、保険料が安くなります。逆に、保険を使った場合は等級が下がり、保険料が高くなることがあります。事故により保険金を受け取った経歴などを元に、保険の契約時に等級が決まります。 

交通事故を起こしていない期間が長いほど等級は上がり、保険料は安くなります。

等級制度の仕組み

自動車保険の等級は、1等級~20等級まであります。同じ条件であれば、数字が大きいほど割引率が高く、保険料が安くなる仕組みです。 

はじめて自動車保険に加入したときは、原則として6等級が適用されます。1年間無事故なら翌年度の等級が1つ上がり、最大の20等級になるまで、無事故であれば年に1等級ずつ上がっていきます。

事故を起こすと等級は変わる?

事故で保険金を受け取ると、翌年度の等級が下がります。加えて、事故の有無についても保険料に影響があるため、事故を起こすと「事故有」の等級が適用されることになってしまいます。

事故有の等級とは、「事故有係数」と呼ばれます。等級が同じでも、無事故に比べて事故有は割引率が低く、保険料が割増されます。事故有係数は、1度保険を使うごとに1年もしくは3年、最大6年間にわたり適用されます。

事故で保険料はいくら上がる?

事故で保険料がいくら上がるかは、起こしてしまった事故が3等級ダウン事故なのか、1等級ダウン事故なのかによって変わります。 

3等級ダウン事故・1等級ダウン事故とは、事故の内容や被害の大きさによる分類で、保険料の値上がり幅を決める指標となります。

無事故であれば1等級ずつ上がるところ、3等級ダウン事故では3等級下がるため、例えば6等級だった人は次年度3等級となってしまいます。

3等級ダウン事故

事故で自動車保険を使うと、その事故が3等級ダウン事故か、1等級ダウン事故かの判定を受けることになります。ここでは3等級ダウン事故の概要を解説します。

3等級ダウン事故とは?

3等級ダウン事故とは、翌年度の等級が3等級下がる事故のことです。保険利用の際に、対人賠償保険・対物賠償保険・車両保険を利用したケースが該当します。 

たとえ相手の過失が大きい事故でも、これらの保険を利用すると3等級ダウンの対象です。元の等級に戻るまで、無事故で3年かかり、保険料負担の増加割合も大きくなります。

3等級ダウン事故の内容

3等級ダウン事故の具体例には、以下のようなものがあります。 

対人賠償保険
相手(他人に限る)を死傷させた事故。歩行者や自転車にぶつかった場合など
対物賠償保険
建物・電柱などを破損させた事故。住宅の外壁に接触した場合など
車両保険
何らかの事故を起こし、自分の車を破損させた場合

1等級ダウン事故

1等級ダウン事故は、おおむね3等級ダウン事故よりも被害額が少ない事故であるといえます。1等級ダウン事故とは何かを解説します。

1等級ダウン事故とは?

1等級ダウン事故とは、翌年度の等級が1等級下がる事故のことです。不注意など過失によって起こる3等級ダウン事故とは異なり、1等級ダウン事故には、偶発的で軽微な物損事故、自損事故などが当てはまります。

判断のポイントは、あくまでも偶発的な原因に限られ、自身には全く非がない状態で保険を使うケースだということです。

1等級ダウン事故の内容

1等級ダウン事故の具体例には、次のようなものが挙げられます。

車が火災にあった・爆発した
車が盗難にあった
車の窓ガラスが飛んできた石などで破損した
自然災害により車が破損した
落書きをされた

車両保険の自然災害は、カバーの範囲が保険ごとに違います。特約などがついてカバー範囲を広げているケースもあるでしょう。

ノーカウント事故

なかにはノーカウント事故と呼ばれる等級に響かない事故もあります。ノーカウント事故とは何かを解説します。

ノーカウント事故とは?

ノーカウント事故とは、翌年度の等級に影響がない事故のことです。

下記のいずれかにあてはまるとノーカウント事故になるため、保険を利用しても翌年度以降の保険料が上がることはありません。

人身傷害保険・搭乗者傷害保険のみを利用したケース
各種特約のみを利用したケース
弁護士費用保険を利用したケース

ノーカウント事故が設定されている理由

上述のようなケースがノーカウント事故になる理由は、これらが自動車保険にとって補足的な補償だからです。

自動車保険は、主に他人への損害や契約車両の損壊といった重大なリスクへの備えを目的としています。そのため、他人への損害や自動車損壊がなく、付帯的なサービスの利用に留まる事故は、等級に影響しないノーカウント事故の扱いとされます。

ノーカウント事故に該当するケース

ノーカウント事故に該当するケースには、次のようなものがあります。

事故によって自分や家族、同乗者がケガをし、人身傷害保険・搭乗者傷害保険のみを利用した
他人に損害を与えず、自分の自動車も損傷しなかった(車両保険を使わなかった)
もらい事故で弁護士費用保険を利用した

※車に傷がついたとしても、車両保険を使わずに済んだ場合はノーカウント事故となります。

【例】事故による保険料の上り幅

事故で等級が下がることによって、保険料がどの程度上がるかは大きな問題です。ここでは、事故による保険料の上がり幅について解説します。

保険料の割増・割引率は等級ごとに決まる

等級によって、保険料の割増・割引率は以下のように変動します。

ここではあいおいニッセイ同和損保の自動車保険(ノンフリート向け)について、等級ごとの割増・割引率を紹介します。

 

※2025年10月時点

等級 割増率(1~4等級)・割引率(5等級以上) 単位:% 
無事故 事故有

1 (割増)  

108  

108  

2 (割増)  

63  

63  

3 (割増)  

38  

38  

4 (割増)  

7  

7  

5  

2  

2  

6  

13  

13  

7  

27  

14  

8  

38  

15  

9  

44  

18  

10  

46  

19  

11  

48  

20  

12  

50  

22  

13  

51  

24  

14  

52  

25  

15  

53  

28  

16  

54  

32  

17  

55  

44  

18  

56  

46  

19  

57  

50  

20  

63  

51  

1~4等級までは割増率、その他は割引率の記載です。なお、1等級の状態が2年以上継続しているなど、条件によって割増率が変わることもあります。

(注)継続契約に1等級が適用され、かつ、次のいずれも満たす場合、さらに1等級連続事故契約割増(20%)を適用します。

➀前契約(満期を迎えるご契約)の等級が1等級であること

➁前契約の保険期間中に3等級ダウン事故または1等級ダウン事故が発生していること、または前契約にこの割増を適用していること

参考: ノンフリート等級別割引・割増制度|あいおいニッセイ同和損保

事故で保険を使うか決めるポイント

上述したように、事故で保険を使うと翌年の保険料が高くなってしまうため、被害の内容によっては保険を使わない方が得をする場合もあります。

どのような観点で保険を使うかどうかを決めればよいか、見てみましょう。

損害額と保険料の値上がり額を比べる

保険を使うかどうかを決める場合、等級ダウンによる保険料の値上がり金額と、事故による損害額の双方を確認することをおすすめします。

損害額が値上がり幅を下回るなら、保険を使わずに自己負担で対応をした方が得であると考えられるでしょう。保険料の値上がり金額については、保険会社に依頼をすると算出してもらえます。

まとめ

事故によって保険料がいくら上がるかは、現在の等級や、事故の有無に関係しています。実際に事故にあったときは、保険を使うと保険料がどのくらい上がるのかを保険会社へ確認し、損害額と比較して保険の利用を検討するとよいでしょう。

 


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また、等級とは別に、安全運転を指標とした運転特性割引が用意されているため、安全運転に取り組む方にはお得な自動車保険です。まずはお気軽に、お見積り・プラン相談をご依頼ください。

 

(2025年10月承認)GB25-300434

この記事を書いた人
あいおいニッセイ同和損保
個人・法人向けにテレマティクス自動車をはじめとした様々な保険や生活の安全にかかわる情報、企業のリスクマネジメントノウハウを提供しています。