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あいおいニッセイ同和損保

事故のない快適なモビリティ社会を目指す「テレマティクス自動車保険」って?

  • テレマティクス自動車保険

pixta_81657810_M従来、保険は「もしもの時」に備える仕組みとして機能してきました。事故や災害など、個人の力だけでは対応しきれない重大なリスクに対して、加入者全体でその負担を分担し、予期せぬ損害に備えることが目的です。
しかし今、保険のあり方そのものが大きく進化しています。たとえば、事故が起きてから対応するのではなく、事故を“未然に防ぐ”ことを目指す「テレマティクス自動車保険」が登場しています。これは、デジタル技術を活用した新しい形の保険です。

この記事では、「テレマティクス自動車保険」の仕組みや特徴について詳しく解説するとともに、その登場が社会にどのような影響をもたらしているのかをご紹介します。

テレマティクス自動車保険とは

あいおいニッセイ同和損保のテレマティクス自動車保険は、安全運転支援サービスが付いた、新しいタイプの自動車保険です。車の走行データ(スピード、急ブレーキ、走行ルートなど)を活用し、ドライバーの運転特性をスコア化。自身の運転のクセを見える化することで、安全運転を促し、事故のない快適なモビリティ社会を実現することを目標としています。

地域課題を“見える化”する交通安全マップ

 

2025年、あいおいニッセイ同和損保のテレマティクス自動車保険は、契約台数200万台を突破しました。これは、日本全国の膨大な走行データが日々蓄積されていることを意味します。こうした豊富なデータは、最新の交通環境の変化や地域ごとの傾向を把握するための、貴重な基盤となっています。あいおいニッセイ同和損保では、この知見を活かし、地域の交通安全向上に向けた取り組みを継続的に展開しています。

 

その代表例が、「交通安全マップ」です。これは、急ブレーキ、急アクセル、急ハンドル、速度超過といった危険挙動の発生地点や交通量などを統計的に分析して地図上に表示するもので、最小120mメッシュで地点ごとの傾向を可視化できます。

交通安全マップは、保育園のお散歩ルート選定や交通安全教室、危険個所への標識設置など、地域でのさまざまな場面で活用されています。

誰かの安全運転が、他の誰かの命を守る。そんな“見えない貢献”が社会に広がっています。

【活用事例1】デジタル交通安全マップ/郡山市

 

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郡山市では、2022年12月に「安全運転コンテスト(セーフタウンドライブコンテスト)」が実施されました。この取り組みは、テレマティクス技術を活用して、イベント参加者の安全運転スコアや安全運転によるCO2削減量などを可視化し、安全運転意識を向上してもらうことと、走行データを収集・分析して地域課題の解決に役立てることを目的とした無料イベントです。1か月間で968名が参加し、約1万6,000件以上の走行データが集められました。

このデータに、あいおいニッセイ同和損保が保有する約4万件の走行データも加え、郡山市内の危険挙動ポイントを視覚的にマッピングした「デジタル交通安全マップ」が作成されました。このマップは、2023年3月に市民向けに公開され、誰でもインターネットを通じて閲覧できるようになっています。

マップでは、急ブレーキ、急アクセル、速度超過、運転中のスマホ使用、ふらつき(車線逸脱警告)などの危険挙動が、地点ごとにアイコンで表示されます。データ件数が多い場所ではアイコンが大きくなり、交通量の多いルートは赤く表示されるなど、直感的にリスクの高い場所を把握できるようになっています。

【活用事例2】デジタル交通安全マップ/岡山県

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岡山県では、2024年9月に「セーフタウンドライブコンテスト」が開催されました。県警察とあいおいニッセイ同和損保が連携して実施したこの取り組みは、テレマティクス技術を活用し、ドライバーの走行データをもとに、安全運転やエコドライブへの参加を促すことを目的としています。
コンテスト期間中、参加者は車載器(タグ)とスマートフォンアプリを通じて、自身の安全運転スコア(急ブレーキ・急アクセル・速度超過など)を確認しながら、改善を重ねて高得点を目指しました。スコアを競うゲーム形式のため、楽しみながら安全運転に取り組むことができ、多くの参加者にとって意識向上のきっかけとなりました。

コンテスト終了後、県警察とあいおいニッセイ同和損保は、収集された走行データをもとに「テレマティクス交通安全マップ」を共同で作成しました。このマップでは、急ブレーキや急ハンドルなど、危険運転の傾向が見られた地点をアイコンや色分けでわかりやすく可視化しています。こうした取り組みにより、地域の交通リスクが一目で把握できるようになり、岡山県の公式交通安全マップとして採用されました。

岡山県でのこの取り組みは、テレマティクス技術によって“運転の見える化”を実現し、地域全体の交通安全意識を高めるとともに、事故予防の取り組みを後押しする先進的な事例と言えるでしょう。関係機関からは、「安全運転への気づきを促す教材としても活用できる」との評価も寄せられており、今後は全国各地への展開に向けた実践的なモデルケースとして期待されています。

テレマティクス自動車保険加入で事故頻度が15%低減

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実際に、テレマティクス自動車保険加入で事故が減ったというデータがあります。

2025年3月時点の同社の調査によると、「タフ・見守るクルマの保険プラス(ドラレコ型)」および「タフ・見守るクルマの保険プラスS」の契約者は、従来型の保険契約者に比べて事故の発生頻度が15%も低下していることが明らかになっています。
この成果には、あいおいニッセイ同和損保が提供するテレマティクス自動車保険の多彩な安全運転支援機能が大きく貢献していると考えられます。


たとえば、日々の走行データをもとに算出される「安全運転スコア」は、ドライブレコーダーや車載器(タグ)などで取得された情報をもとに、スマートフォンアプリを通じてドライバーに即時フィードバックされます。記憶が新しいうちに、急アクセル・急ブレーキ・速度超過といった運転行動の傾向を確認することで、自身の運転のクセを振り返りやすくなり、安全運転への意識向上につながります。


さらに、安全運転への取り組みに応じてポイントが貯まる「ADテレマイレージ」、走行データをもとに苦手傾向の克服を支援するゲームコンテンツ「いきいき脳体操」、安全運転スコアに応じた「運転特性割引」など、運転習慣の定着を後押しする仕組みも充実しています。


これらの機能は、安全運転の継続を促すことを目的に、複合的かつ実践的に設計されている点も大きな特徴です。

 

交通事故が一件でも減れば、誰かの命が守られ、家族や地域社会への影響も小さくなります。そう考えるとこの数字は、テレマティクス自動車保険が「事故のあとに補償する」だけでなく、「事故そのものを未然に防ぐ」新しい保険のかたちへと進化していることを示す、重要な裏づけと言えるでしょう。自動車保険の価値が、今まさに大きく変わりつつあるのです。

環境保全や社会貢献にもつながる安全運転

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テレマティクスがもたらすもう一つの大きな価値が、「CO₂排出量の低減」と「社会貢献への取組み」です。こちらは、あいおいニッセイ同和損保が提供するアプリで確認することができます。

あいおいニッセイ同和損保のアプリでは、安全運転スコアの確認に加えて、急ブレーキや急アクセルを控えるなどの安全運転によって削減された不要なCO₂排出量や、節約できた燃料の量も確認することができます。同社独自のアルゴリズムに基づいた参考値にはなりますが、運転行動の改善が、環境負荷の軽減にもつながっていることを実感できる仕組みです。

さらに、安全運転やアプリでの活動によって貯まったADテレマイレージのポイントは、ギフトへの交換だけでなく、社会貢献活動への寄付に使用することも可能です。支援先は、子ども・医療・災害復興など多岐にわたり、安全運転が社会的に意味を持つ行動として転換される仕組みが用意されています。

まとめ

テレマティクス技術を活用したテレマティクス自動車保険は、単にドライバーの安心を支えるだけでなく、事故そのものを減らし、地域社会や地球環境への貢献にもつながる新しい保険の価値を提供しています。

こうした一連の取り組みは、保険の役割が補償から社会インフラへと広がりつつあることを物語っています。運転の質を可視化し、気づきと行動変容を生み出す仕組みは、ドライバー一人ひとりの運転を、地域と未来を守る力へと変えていくのです。

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(2025年11月承認)GB25-300499

この記事を書いた人
あいおいニッセイ同和損保
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