雪道の運転が危険な理由
雪道の路面は、乾燥路面に比べて摩擦係数が 3 分の 1 程度となります。タイヤのグリップ力が落ちてスリップしやすい状態になるため、通常時より制動距離が 長くなってしまい、事故につながりやすくなります。
また、車の熱で溶けた雪が再び凍ってしまうことで滑りやすくなる「アイスバーン」にも注意しなければなりません。アイスバーンには圧雪アイスバーン、ブラックアイスバーン、ミラーアイスバーンの 3 種類があり、それぞれにあわせた走行が必要です。
雪道を安全に走るためのコツ
前述のとおり雪道は滑りやすいため、雪道運転に慣れていない人は特に注意しなければなりません。雪道では、 加速や停止、ハンドル操作が鈍くなることを意識しておく必要があります。アクセルはゆっくり踏み、急ブレーキを避けるために通常の車間距離の 2 倍をとるよう意識しましょう。その他にも以下のコツを押さえることが大切です。
●圧雪アイスバーン(踏み固められた雪)
特徴
雪が踏み固められてできた路面のこと。比較的滑りにくいですが、気温や日差しで表面が解けると急に滑りやすくなります。
走行の工夫
・急発進・急ブレーキを避ける
・車間距離を多めに取る
・日陰や橋の上など、凍結しやすい場所では特に慎重に
●ブラックアイスバーン(見た目が濡れているだけに見える)
特徴
一度溶けた雪が再凍結し、薄い氷が路面を覆っている状態。濡れているだけに見えるため非常に危険です。
走行の工夫
・見た目に惑わされず、黒く濡れた路面は凍結を疑う
・速度を十分に落とし、急な操作は厳禁
・夜間や早朝は特に注意が必要
・橋やトンネルの出入口は要警戒。
●ミラーアイスバーン(鏡のようにツルツル)
特徴
交通量の多い交差点などで、踏み固められた雪が磨かれて鏡面状になったもの。非常に滑りやすい。
走行の工夫
・交差点では早めに減速し、ゆっくり停止。
・発進時はアクセルを優しく踏む。
・スタッドレスタイヤでも滑る可能性があるため、過信しない
急ハンドルや急ブレーキなどを避ける
雪道ではタイヤのグリップ力が低下するだけでなく 、 ハンドル操作も鈍くなる ため、 「急」がつく行為は避けるようにしましょう。「急ハンドル」「急ブレーキ」「急アクセル」はスピンを起こす恐れがあります。急な 操作 を避けるためにも、時間にゆとりを持って出発するよう心がけましょう。
雪道を走行する前の確認ポイント
雪道を走行する前には準備が必要です。発進した際に雪がフロントガラスに落ちてこないように、車のルーフやボンネットに雪が積もっている場合はスノーブラシで雪を落としておきましょう。
降雪時は渋滞が起こりやすく、通常よりも燃費が悪くなるため、ガソリンを満タンにしておくことも大切です。さらに毛布やタオル、ブースターケーブル、タイヤチェーンなど冬の装備を一通り備えておくと安心です。
雪道を走るときの安全なスピード
雪道は滑りやすいため、いつもよりゆっくりしたスピードで走ることがコツです。制限速度からマイナス 10 ~ 20km のスピードで走ることを目安にしましょう。 路面状況や道路勾配によって安全なスピードは異なります。 適宜対応するようにしましょう。
雪道を車で走行するときの注意点
雪道では、普段の道路状況とは大きく異なる環境での運転が求められます。安全に走行するためには、事前の準備と運転中の注意が欠かせません。以下のポイントを意識してみましょう。
状況にあわせてタイヤを変更する
雪道ではスタッドレスタイヤを装着するようにしましょう。タイヤのバランスを保つため、駆動輪のみではなく全輪スタッドレスタイヤにすることがポイントです。スタッドレスタイヤは劣化するとグリップ力が弱まるため、冬に入る前に残り溝が 50% 以上あるか確認しておきましょう。
車線変更や追い越しは避ける
スピードを上げるとスリップのリスクが高まるため、スピードアップが必要な車線変更や追い越しは避けます。轍以外の場所を走るとハンドルが制御しづらくなることも覚えておきましょう。
十分に車間距離をとる
雪道は路面が滑りやすいため、ブレーキを踏んでも止まるまでの距離が長くなります。急ブレーキを避けるためにも通常の車間距離の 2 倍を意識しましょう。十分な車間距離は追突事故などの防止に有効です。
轍を走る
雪がある場所は凍結や段差など危険なポイントがわかりにくいことが難点です。雪がある場所よりも 、 すでに車が走れたという確証がある 轍を走行した方が 、 安全 である可能性は高い でしょう 。轍に逆らうとハンドルを取られたりスピンしたりする可能性もあるので注意しましょう。
危険な箇所を心得ておく
雪が積もると危険になりそうな箇所 を事前にチェックしておきましょう。例えば、カーブや橋の上、坂道、日陰などは 要注意 です。危険な箇所を通るときは、スピードを抑えつつ十分な車間距離を確保しましょう。
できれば四輪駆動車を運転する
一般的な車は二輪駆動で前輪の 2 つまたは後輪の 2 つが動力となりますが、四輪駆動車は 4 つのタイヤ全てが動力となります。四輪駆動車は、万が一 1 つのタイヤの動きが鈍くなっても他のタイヤが動力になるので、雪道でも二輪駆動より安定した走行が期待できます。
スノーシューズでの運転は避ける
雪の上を歩きやすくするスノーシューズは 、 歩行には便利ですが、底が部厚いため運転には向いていません。スノーシューズを履いていたとしても、運転時には運転しやすい靴に履き替えましょう。
雪道におけるタイヤメンテナンスの注意点
以下の注意点に沿って日頃からタイヤのメンテナンスを行っておくと安心です。
ノーマルタイヤで雪道を運転しない
雪道は滑りやすいため、スタッドレスタイヤなどと比較するとグリップ力が弱いノーマルタイヤで走行することは危険です。路面の状況にあわせて、スタッドレスタイヤ、チェーン、オートソックなどを装着しましょう。
スタッドレスタイヤは状態を確認してから履き替える
スタッドレスタイヤはゴムなどが劣化すると 十分な性能を発揮できません。 3 ~ 5 シーズンは使えますが、使用状況によっては性能が落ちている場合もあります。走行前には必ず状態を確認しておきましょう。
異変を感じたときの対応方法
車体が不安定になるなど、雪道で突然の異変に見舞われるケースもあるでしょう。まずは異変を周囲に知らせることで事故を防ぎましょう。
異変を知らせる方法には、次のようなものがあります。
ブレーキランプを点滅させる
減速することを示したいときは、ブレーキランプを点滅させることがポイントです。ブレーキを踏み続けるのではなく、何度かブレーキを踏むポンピングブレーキのほうが伝わりやすくなります。
クラクションを押す
ブレーキが効かなくなったなど危険な状態を知らせるときは、クラクションを鳴らします。下り坂などは特にブレーキが効きにくいため、慌てずエンジンブレーキを使用して減速し、車をゆっくり停車させます。
ハザードランプを点灯させる
視界が悪いと感じるときは、他の車も同じような状態です。ハザードランプを点灯させることで 、 自分の車の位置を他の車に 知らせることができます 。注意を引くことができれば、接触事故や追突事故などを防ぐ助けとなります。
発煙筒を置く
車が思わぬ場所で停止した場合は、発煙筒で周囲に存在を知らせます。発煙筒は明るい光や煙を発するので遠くからでも目立ちますが、停止した車から少し離れた場所に設置するとより早く他の車が認識できるので、事故を防ぐのに有効です。
雪道でのトラブル発生時の対応方法とは
スリップやスタックなど、異変を感じたときは以下のような対応を行います。
スリップしたときの対応方法
雪道では、タイヤと路面の間に水膜ができて浮いた状態になる「ハイドロプレーニング現象」が起き、車がスリップしやすくなります。スリップすると車の制御が利かなくなったと感じてパニックになりがちですが、まず冷静になることが大切です。
焦ってアクセルやブレーキを踏むとより大きくスリップしてしまうことがあるので、タイヤの摩擦力が戻るまで操作せずに待ちます。スピンしそうなときは、後輪 が 向いている 方向と逆の方向にハンドルを切ってゆっくり動かしましょう。
スタックした場合の対応方法
スタックとは 、 雪やぬかるみで車が前にも後ろにも進まなくなる現象です。アクセルを踏んでもタイヤが空転して脱出できなくなるため、同乗者や周辺の人に呼びかけて車を押してもらう必要があります。スタックラダーがあれば 1 人でも脱出できるため、乗車する人が他にいない場合は備えておくと安心です。
まとめ
雪道は多くの危険をはらんでいます。そのため、通常よりも時間に余裕を持って走行し、安全対策を怠らないようにしましょう。また、スタッドレスタイヤは走行距離や使い方によっては劣化が早まるため、いざという雪に備えて日頃のメンテナンスも入念に行うことが大切です。
また、慣れない雪道で事故を起こしてしまった時のことを想定して、自動車保険を見直してみることをおすすめします。
雪が降っていると視界が悪く、自分のいる位置を正確に伝えることが難しいこともあります。テレマティクス自動車保険なら、デジタル技術を活用して取得した走行データをもとに、事故が起きた場所や状況を把握したうえで事故対応が受けられるので安心です。ぜひ検討してみてください。
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