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自動車保険の家族限定特約が廃止されたって本当?代わりの特約はあるの?

  • 自動車・安全運転

M33家族限定特約_TOP自動車保険にはさまざまな特約が用意されており、特約をセットすると一定の条件で保険料が安くなったり、保険の適用範囲が広がったりします。そのなかで、「家族限定特約」という制度を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか

 

以前は、家族限定特約は多くの保険会社で導入されていた特約ですが、家族構成の変化により、現在は廃止されています。では、家族限定に代わる特約は設定されているのでしょうか。

 

この記事では、家族限定特約の内容や代替となる特約、デメリットを補う方法などについて解説します。

 

 

自動車保険の家族限定特約とは?

家族限定特約という言葉を聞いたことはあるものの、内容については詳しく知らないという方も多いでしょう。特約の廃止について知るために、まず家族限定特約の内容を解説します。

運転者を家族に限定すると保険料が安くなる

家族限定特約とは、自動車保険の契約車両の運転者を家族のみに限定することで、保険料が安くなる特約です。特約をつけると、事故を起こした場合の補償範囲が、主な運転者(記名被保険者)の家族に限定されます。運転者を限定することで事故のリスクが減り、保険金を請求する可能性が少なくなるため、保険料を安くできるのです。

 

ただし、家族限定特約における家族の範囲は一般的に家族と認識される範囲とは異なり、以下の通りとなります。

記名被保険者(本人)
記名被保険者(本人)の配偶者
記名被保険者(本人)またはその配偶者の同居の親族(6親等内の血族および3親等内の姻族)
記名被保険者(本人)またはその配偶者の別居の未婚の子

家族限定特約をつけていると、上記以外の人が運転して事故を起こしても 補償は受けられません。例えば、子どもであっても結婚して別居していたり独立したりしていると、家族限定特約の対象外となります。

​すでに多くの保険会社が廃止済み

冒頭で触れたように、家族限定特約は多くの保険会社ですでに廃止されています。2017年5月の損害保険料率算出機構による金融庁長官への届出のなかで、自動車保険の参考純率における家族限定の料率区分が廃止されました。これに伴い、2019年1月の改訂で家族限定を廃止する保険会社が増えたのです。

 

廃止の背景として、家族限定保険特約が導入されたのは1970年代で、導入当時と現代では家族構成が大きく変わり、家族限定特約の契約数が減少していたことが挙げられます。導入当時は3世帯などの大家族も多く見られましたが、昨今では核家族化が進み単身世帯も増えています。家族以外の友人などに車を貸す機会も減り、家族限定特約を契約する割合は徐々に減少していきました。

 

これらの事情から、家族限定特約の取り扱いをやめる自動車保険会社が増えています。

家族限定特約に代わる自動車保険の特約

多くの保険会社では、家族限定特約を廃止する代わりに、補償内容が似ている他の特約を設けています。家族構成に合わせた特約を適切に選ぶため、それぞれの特約の条件や補償内容を理解しておきましょう。

本人限定特約

本人限定特約とは、事故発生時の補償対象が記名被保険者本人のみである特約です。家族限定特約の廃止に代わって、この特約を新設する保険会社が増えています。

 

運転者を限定することで、事故のリスクを最も大きく減らせるため、保険料の割引率が大きくなります。夫婦のどちらかが運転免許を持っていない場合や、 1 1 台車を持っていて他の車を運転しない場合などに選ばれています。

本人・配偶者限定特約(夫婦限定特約)

本人・配偶者限定特約は、補償対象となる運転者を、記名被保険者とその配偶者に限定する特約です。家族で 1 台の車を使っている場合や、夫婦で同じ車を使う機会が多い場合などにオススメです。子どもが運転免許を取得できる年令でない子育て世帯には、保険料を割引できる手段として有力な選択肢のひとつとなります。

限定特約対象外の家族などが運転する場合はどうすればいいの?

運転者限定特約をセットしている場合でも、さまざまな事情で特約対象外の家族や同僚・友人などが運転するケースが発生することもあるでしょう。事前に何も対処せずに運転し、万が一事故が発生してしまうと、保険による補償が受けられず大問題に発展してしまいます。

 

限定特約対象外の人が運転する場合には、以下の対策から選択して手続きを取っておくことが重要です。

一時的に運転者限定特約を外す
1日自動車保険に加入してもらう
運転する人の自動車保険に、他車運転特約をセットしてもらう

一時的に運転者限定特約を外す

特約対象外の人が運転をする期間だけ、一時的に特約を外す方法があります。例えば、夫婦限定特約をつけている車を子どもが夏休み中に運転する可能性がある場合、夏休み期間だけ特約を外して運転者限定をなしにするケースです。

 

限定を外すときは、加入している保険会社に連絡し、所定の手続きを取ることですぐに変更できます。元の限定内容に戻すときも、保険会社に連絡すれば手続きが可能です。外している期間の保険料は上がりますが、再度運転者限定特約を設定すると、追加で支払った保険料のうちの一部が戻る場合もあります。

​1日自動車保険に加入してもらう

1 日自動車保険とは、 1 日( 24 時間)単位で加入できる自動車保険です。本人限定や夫婦限定などに設定している車を友人が運転する場合や、帰省した際に実家の車を運転する場合などに利用できます。

 

加入は、スマホなどで簡単に手続きが可能です。ただし、事故発生時に車の修理費をカバーできる補償を希望する場合は、利用開始日の 8 日以上前に手続きしなくてはいけません。また、 1 日自動車保険の対象車が自家用普通乗用車・自家用小型乗用車・自家用軽四輪乗用車( 3 ナンバー・ 5 ナンバー・7ナンバー)となっているため、トラックや貨物自動車など 4 ナンバーの車は加入対象外です。

​他車運転特約が付いているか確認してもらう

他車運転特約とは、他人の車を運転中に事故を起こした場合、自分の車の自動車保険を利用し、補償を受ける特約です。事故を起こして保険を使うと、等級が 3 等級下がり、保険料が上がります。しかし他車運転特約では、運転者が加入する自動車保険を使うので、事故を起こしても車の持ち主が加入する自動車保険の等級には影響しません。なお、ここでいう「他人の車」には、配偶者および同居親族の車は含まれません。

 

注意したいのは、他車運転特約が適用されるのは、運転中の事故のみである点です。駐車場などで停車中に当て逃げされた場合などは、補償対象外となります。また、運転者が加入する自動車保険で車両保険をつけていないと、他車運転特約でも車両保険は使えません。

自動車保険選びは、限定特約の活用+安全運転につながるものを!

ここまで解説したように、運転者限定特約は、運転者を限定することで事故のリスクを下げ、保険料を安くしています。保険に入ることで、効率よく事故による経済的ダメージを補償してくれる安心感が得られるのは間違いありませんが、最も重要なのは、事故を起こさないことです。最近は、手厚い補償はもちろん、安全運転をサポートしてくれるサービスがついた自動車保険の人気が高まっています

まとめ

家族構成やニーズの変化により家族限定特約は廃止されていますが、運転者限定特約をセットすることで、事故防止と保険料節約の両方が期待できます。しかし、運転者を限定したことでいざというときに困る可能性もあるため、運転者の限定範囲を決めるには家族での話し合いが必要です。また、最も重要なのは事故を起こさないようにすることです。自動車保険を選ぶ際にも、安全運転のサポートをしてくれるようなサービスがあるかどうかに目を向けてみてはいかがでしょうか

 

※こちらは概要を説明したものです。ご契約にあたっては必ず「各種パンフレット」および「重要事項のご説明」をあわせてご覧ください。また、詳しくは「ご契約のしおり(普通保険約款・特約)」をご用意していますので、必要に応じて当社ホームページでご参照いただくか、代理店・扱者または当社までご請求ください。ご不明な点につきましては、代理店・扱者または当社にお問い合わせください。

 

(2024年12月承認)GB24-300599

 

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この記事を書いた人
株式会社マムズラボ
株式会社マムズラボでは、さまざまなジャンルでライター・編集者の経験を持つクリエイターが、オウンドメディアにおける記事制作や取材ライティングなどを行っています。